旅館をチェックアウトして、今夜宿泊予定のホテルへ荷物を移動します。新しくできたホテルのロビーは、京都を意識したおしゃれなつくりです。
今日は、嵯峨野方面を散歩します。旅館の代金に含まれていたバス1日乗車券を利用してまずは大覚寺へ(但しこのあたりは追加料金が必要ですが・・)。ちょうど今読んでいる本、夢窓と兼好に出てくるお寺です。嵯峨天皇の御所としてたてられた建物だけあって、なかなか豪華です。兼好法師は隠遁生活を送る前、官吏として後二条天皇(大覚寺を再興した後宇多天皇の息子)に仕えていたそうです。
隣には大沢の池があり、月見の舟遊びなんかもできるようです。今はちょうど桜が咲き出したところです。
百人一首にある「瀧の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなおきこえけれ」の歌で有名な、なこその瀧も復活していました。
次は、祇王寺へとむかいます。大覚寺と祇王寺の共通拝観券を使えば、かなりお徳になっています。途中、京都中の有名湯豆腐やさんに豆腐をおろしている森嘉さんがあったので、ふつうのお豆腐と飛竜頭(がんもどき)を購入して、店先でいただきます。
少し歩いて祇王寺(http://www.giouji.or.jp/)へ到着です。祇王は平清盛お気に入りの白拍子でしたが、新しい白拍子 仏御前へ清盛の寵愛が移ったため、母・妹と共に館を出て移り住んだという小さなお寺です。祇王は立ち去る際、ふすまに「萌えいづるも枯るるも同じ野辺の草 いずれか秋にあわてはつべき」という歌を残し、この歌を毎日見ていた仏御前までもこちらにやってきたということです。
一面の苔の緑が目に飛び込んできます。
次に常寂光寺へ立ち寄り。小倉山を上ると、兼好法師の住んでいならびが丘も見渡すことができます。
ここの枝垂れ桜も満開です。
次は、天龍寺をめざします。その前にトロッコ電車の駅にある売店で、かるく腹ごしらえ。風が冷たいので、うどんと日本酒で体を温めます。
途中の竹林の道はなかなか風情があります(ただし、観光客でいっぱいですが・・)
天龍寺に到着すると、ここも満開の桜が迎えてくれました。
夢窓国師が丹念に作られた庭の向こうにみえる桜も見事です。
ここは、禅寺。だるまさんもお軸のなかでにらみを利かせています。
天龍寺を出て、嵐山へまわるころには日もかたむきかけています。
渡月橋をわたっていると、十三詣りをしている振袖をきた女の子を見かけました。かぞえで13歳になった男女が親子ともども、知恵をもらうために法輪寺の虚空蔵菩薩にお参りをするものです。噂では渡月橋を渡る際には、決して振り返ったりせず、躓いたりしないでわたり終えた場合にのみ知恵を授かることができるとのこと。橋をわたっている女の子も一心不乱に渡っています。橋を無事に渡り終えた女の子は、よっぽど足が痛かったらしく、すぐに草履を投げ捨ててました。連れは、本物の十三詣りを見ることができて感動のあまり、ついつい女の子たちに声をかけて、しっかり記念撮影してました。
日も暮れてきたので、夕食を予約している「草食草堂ろくだい」へ( http://kyoto.rokudai.info/ )。ここは、秋に京都を訪れたときにもお世話になったところ。予約のみ、カウンターだけの小さなお店です。リーズナブルな値段設定もあって大満足でした。場所は西院(渋い)の春日神社境内脇。四軒長屋の真ん中です。まずは神社におまいり。
店に着くと今回も貸切り。かわいらしいpeeさんとご主人が迎えてくれます。今回のメニュー。
季節のものがうまく盛り込まれ、お腹もいっぱいになり、やっぱり大満足になりました。
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