春の寒い京都・滋賀(4)- 今夜の西院「草食草堂ろくだい」
2008年にオープンしたときには、大将が西院の駅前でチラシを配っていたという「ろくだい」さん。今では大変な人気店になりました。予約を取るのも、苦労するほどです。
いつものように、1500年前から同じ場所にあるという春日神社の境内脇から、長屋のお店へと向かいます。6時半一斉スタートにあわせて、5分前にお店に入ると、なんと一番乗り。珍しいこともあるものです。カウンター席10席のみの店ですが、9席がセット済み。今日も予約でいっぱいのようです。一番奥へと入ります。
お客さんが揃うまで、ちょっとお酒をいただきます。季節に合わせて、奈良の桜の舞を、赤徳利(きっちり一合入ります)、ぬる燗でいただきます。
6時半を少し過ぎて、すべてのお客さんがそろったところで、料理のスタートです。冬から春へと変わる、大地の力をいただくのが今夜のテーマのようです。
まずは、暖かいものから。サトイモと豆腐の揚げ出し。タラの芽のてんぷらや、小さな土筆など、大地のものがたくさん入っています。
2品目。海のものだけを使った茶碗蒸し。エビ・コバシラ・白身の魚のはいった茶碗蒸しに、ウニとイクラを乗せて。
3品目は、タイのこぶ締めを加減酢で。
4品目。桜鯛のお椀。この季節ならではです。出汁がしっかり効いています。
5品目。酢の物。お茶で炊いた赤ナマコ。寒い時期が旬ものなので、名残のナマコでしょうか。
6品目。刺ものは、カンパチ、マグロと鯖です。カンパチもマグロもたっぷり。軽くあぶった鯖の塩具合がいい感じです。
7品目。焼き魚は、ヒラメの西京焼き。塩のしっかり入った野菜と一緒にいただきます。
8品目。お肉は牛なべ。京都牛と野菜を、鶏が生まれて初めて産んだ卵、初卵の黄身につけていただきます。初卵は殻も固いそうで、黄身も小さめです。
ご飯ものは、ちらし鮨。じゃこの入った酢飯にぷりぷりのエビ、ホタルイカなど色とりどりの具が乗っています。
止め椀の丸汁(まん丸大根の入ったかす汁)と一緒にいただきます。
水菓子は抹茶のスフレ。さっきの初卵の白身を使って作られた、ピーさんの力作です。出来立て熱々でだされます。結構ストレートな甘さのスフレには、これもあつあつの淹れたて番茶がびったりです。
全11品の、大満足の料理でした。
ほかのお客さんが帰られたあと、お二人とちょっとお話。2001年から2007年まで店を開かれていた、柳川のお店の話と、その周辺の九州話題で盛り上がってしまいました。ぴーさんが観光したときの柳川のイメージとすっごくよかったのが、お店を柳川に構えるきっかけ(?)だったとかなんとか。福岡市内出身の大将にとって電車で1時間ほどの柳川は、それまで、まったくのアナザーワールドだったそうです。
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